入院当日のこと(ちょうど一年前)
2018年3月18日 入院
この日の午後に病院へ向かう事になっていた。
午前中に、前日に作っていたシェラカップ型の器の削り作業をした。(試作中だった。試作の流れはこちらへ)
手術をしたらしばらくは電動ろくろや土をこねる作業なんかが出来ないことがわかっていたから、とにかく退院後に帰って来た時に焼いたり釉薬をかけたり金継ぎをしたりして気持ちを紛らわせられる様にと思ってたくさん器を作っていた。
数日前にはコーヒーポットとドリッパーも完成させていた。
術後少しずつ電動ろくろを使えるようになっても、きっと大きなものや高さのあるものをすぐには作れないだろうから、何かカタチを残したいと思って大きめのものを作りたいと思い作ったのがコーヒーポットとドリッパーのセットだった。
とにかく手術を決意した時から入院の当日までろくろばっかり回していた。
心を穏やかにするためにろくろを回しているのに涙が溢れて手元が狂うことは何度もあった。
それでも久しぶりの大きな作品を作り上げて出発のギリギリまで陶芸をしていたら、病院へ向かうこの日、私の気持ちはなんだかとても晴れやかだった。
帰ってきたらこの器が乾いているはずだから焼き上げるのが楽しみにもなった。
そうやって退院後の楽しみをたくさん残して家を出た。
病院へ着き諸々の問診を受けたりしていた時に看護婦さんから好きな音楽は?と聞かれた。
キョトンとしていると看護婦さんは「患者さんがリラックスして手術を受けられる様に好きな音楽をかけるんですよ」と言った。
流石に手術でロックやR&Bだとお医者さんの手元が狂ったらやだな、と思って(笑)じゃあジャズで、と言ったら何かお気に入りはありますか?と聞かれたので、その時期にたまたまマリーナショウを聞きながら作陶していたこともあり(根暗か!)それを伝えた。
頭の中に浮かんでいたのはもちろんあのアルバム。
看護婦さんは若そうだったから知らなかったみたいでメモを取っていた。
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今年はのんびりと鶯の練習する鳴き声を聞きながらのんびりと朝ヨガをしている。
去年のあの色々な辛さがまるで嘘の様だし、こんな風に過ごしていられる日々に感謝。
心がザワつか無いで居られるって幸せだなぁとつくづく思う。