2018年の開業当初からブランドの定番として育ててきたK24(orプラチナ)を縁取った器たちについて改めてご紹介させていただきます。
このシリーズの制作時、<5年後10年後も続く愛される定番を作りたい>と考えて作陶にあたりました。
それまでの、趣味として楽しむ作陶だけでなく、〈好きなこと〉を〈ビジネス〉にするために定番のシリーズを作りたいと考えたからです。
その際に最低限のイメージだけはコンセプチュアルに決めようと思い、やりたいことやイメージ、思い浮かんだキーワードを全てノートに書きだしました。
2重線で消してはまた書き足し、書いては消し、を何度も繰り返しながらイメージを固めていきました。
この作業をしているときからすでに私の作陶が始まっていたのだと思います。
物理的な理由で、どうしてもタタラ皿をメインにした商品展開にしたかったのです。最初に作ったのはこの3つのサイズのお皿です。
あの時、タタラ皿をメインアイテムにしたことは、それまで趣味で作陶していた時とは真逆とも言える選択でした。
2007年から2017年までの10年間、私はほとんどタタラ皿を作ったことが無く、どちらかというと苦手な制作方法でもありました。
いつも制作は電動ろくろで薄く引き、見込みの小さく高台の高めの小鉢や碗皿ばかりを作り、和の雰囲気が強い釉薬掛けを好んで作っていたので、開業前の私の作風を見ていらした方は急にテイストが変わって驚かれた方も多かったと思います。
この金彩のお皿は、実際にはテイストが変わったわけではなく、元々好きなテイストを自分なりの表現方法へ落とし込んだシリーズだと思っています。
当時、どうしたいか?を考えた時に目標として決めたことがあります。
①常に進化し続ける定番でありたい。
②絶対色である白と黒の対比で2色展開にしたい。
③乳白色には柔らかさを出すためGoldを、黒には黒の深さをより一層引き出せるプラチナ色を使いたい。
④まずスタート時としてメインのタタラ皿3サイズ+カップ、ボウルの5型でスタートし、少しずつ自然発生的に新型をリリースしたい。
しかしながら、当時は思ったような黒の色が出せず、スタート時は乳白色のみで展開を開始しました。
現在もSNSやHPのトップで使用しているこの写真の5型がスタートアップ時のプロダクトで、PLAT10(小皿)Plat15(取り分け皿)Plat20(大皿)Tasse(カップ)Cafe au Lait Bowl(茶碗)です。これがucacoceramicsとしての陶器ビジネスの原点となる器たちです。
2018年の開業当初からブランドの定番として育ててきたK24(orプラチナ)を縁取った器たち
最初の大きなPOP UP EVENTは自由が丘のセレクトショップで開催させて頂きました。
沢山の友人、知人、お客様が来てくださり、幸せなスタートを切らせていただきました。
あの時、器を買ってくださった方や、差し入れを持ってきてくださった方、会いに来てくださった方には今でも感謝しています。
とにかく素敵なスタートを切らせてもらえたことが、あの時なによりも嬉しかったです。
自信なさげに始めた陶芸ビジネスは<5年後には軌道に乗せたい>そんな風に思いながらも口に出すことがおこがましいようで恥ずかしくて言えないままでしたが、その時、その時の流れに任せながらも目の前にやって来たチャンスを逃さないようにとにかく努力する。そんなスタンスで続けてきました。
今年、開業から6年目に入りました。
そんなタイミングで事業としての在り方、陶器ブランドを作りたいと思って開業したこと、日々に忙殺されて、当初は感じていた<陶芸家>と呼ばれることに対する違和感も持たなくなり、慣れてしまっていたことについても改めて考え直しました。
モノづくりに対して、陶芸に対しての思いなどを過去にも少しは発信して来ましたが、HPで改めて6年目の思いと共に綴っていこうと思います。
今日がその仕切り直し第一回目です。
書ける日にボチボチと更新しようと思います。
ご興味がございましたらお読みいただければ幸いです。
2023年5月20日 ucaco